閑古鳥音楽帳

万年閑古鳥。とても細々とオリジナルの曲を作ってる人のブログです。

超特急便ガール!【美奈川護 メディアワークス文庫】

 14日に読了。タイトルも読むペースも超特急便であった。

 (良い意味で)美奈川さんがやりたい放題書いた感がある。前作では意図的に控えめにしていたのであろう、登場人物それぞれの個性が全開だ。この個性は、登場人物の遍歴に根ざすところもあり、結果それも面白さに繋がっている。

 実際、以下に抜粋したようなやりとりが多くあるのがこの作品だ。電車の中では要注意である。

 至極もっともな主張だが、沙織が聞く耳をもつはずがない。折り畳んだコピー用紙を無理やり押しつけながら、聞き分けのない弟を叱責するような口調で叫ぶ。
 「純朴な地方青年キャラは捨てるの! 上京して男になってくるって、可愛いあの娘と別れ際に駅のホームで約束したんじゃなかったの!」
 「勝手に過去を捏造しないで下さい! 大体俺、同年代の女子と話すの苦手なんです! スカートが膝上の女子は更に苦手なんです!」
 「黙れチェリーボーイが! スカートの丈なんざ、脱がしちまえば関係ないんだよ! ゴチャゴチャ言わずに早くいってこいや!」
 段々と本性が出てきた沙織に背中を蹴飛ばされながら、佐古田はほとんど泣くようにしてセンター街に逃げ込んでいった。嫌なら頑なに拒否すればよいものを、そういうところは意外と律儀なのだ。陶子も人のことは言えないが。  

  7割くらいこんな調子である。と言って全編そんなことはなく、きちんと話に一本芯もある。だから楽しいまま読み切っていける。

 

 

 

 残念なのは、誤字脱字が非常に目立つこと。メディアワークス文庫は、編集部による校正が大分甘いのか、どの作品にも誤字がある。あとがきに「作品を出すまでについても超特急便」と書いてあることから、相当タイトなスケジュールで出版したようだ。誤字だけなら(良くないが)まだしも、完全に同音異義語になっている箇所もあった。おいおい、文章で商売してるのにそれは駄目だろう編集部。

 この文庫は、ビブリア古書堂シリーズや、生贄のジレンマなどでようやく軌道にのってきた。品質向上のため、文庫編集者はもっと注意して誤字脱字の修正に取り組むべきだ。

特急便ガール!【美奈川護 メディアワークス文庫】

 ここ数年のライトノベルは、年齢のせいもあろうが、ついて行けなくなった。だからといって、ガチガチのお堅い小説ばかりを選択するのも肩が凝る。こんな私に丁度良いのが、メディアワークス文庫だ。数えてみたら、今24冊ある。既に捨てたものも含めると、大体30冊弱になる。

 メディアワークス文庫は、私の定義では「ライトミドルノベル」に入る。ライトノベルと本格小説の間、というのが私の認識だ(※1)。例外はあるが、読み物として気軽に読める作品が多く、挿絵が無いので外でも特別気にせず読めることが魅力。

 

 さて、10日に読了したのは、美奈川護さんの「特急便ガール!」。彼女の作品は、実はこれよりも後に出版された「ドラフィル!」シリーズ3冊を読了済である。面白かったので過去作品にも手を出した、ということだ。

 感想として、「ドラフィル!」よりも「特急便ガール!」の方が、特殊な知識を必要としない一般向けの作品であり、読み易いと感じる。ドラフィルはクラシックが題材であるため、過去の作曲家の作品名や音楽用語の連発があり、多少人を選ぶ、という違いがある。その辺をいくらか読み飛ばしても面白いのは間違いないが。

 また、美奈川さんの軽快な文章と、美奈川さん作品の特徴(なのか?)である『オフェンシブな女性の行動』の爽快感が読んでいて楽しい。物語上、話の舞台が急に変わるのだが、それにより想定外の方向に話が飛ぶのも面白い。

 次は続編「超特急便ガール!」を読むので、引き続き楽しもう。

  積み本、5冊。

 

※1:私の中での小説の定義は、後日別枠で記事にする

鍵盤練習(定点観測) 2013/06/09

 私は、楽器が全く演奏できないDTMer。

 折角76鍵のキーボードを持っている。ということで、5月21日の音楽活動復活日から、鍵盤楽器の練習を始めた。実際には2005年にも少ししていたが、結局7年半放置したので、経験値は0である。まとまった時間は取れないので、一日おきに 20分くらいずつ。

 目標は『死ぬまでに人並みに弾けるようになる』。

 

 2013年6月9日の定点観測データ。普通に聴くようなファイルではない。「32歳(独身)男が、家で黙々と鍵盤を弾く滑稽な姿をヲチしたい」という奇特な方は開くがよろしい。

 https://docs.google.com/file/d/0B5mu3EitWB5fZE9RcGx6RjR6RlU/edit?usp=sharing

割と本を読む。

 子供の頃は割と本を良く読む子だった。いつの頃からか、殆ど読まなくなっていた。思い返すと、自宅にインターネット環境が入ってから、読まなくなった気がする。ということは、13年前からか。ダイヤルアップのテレホーダイの時代だ。懐かしいね。

 そして去年から、通勤時に本を読み始めた。最初の頃は気分的にどうということは無かったが、Amazonで良いブックカバーを買ってからスピードが上がり始めた。本の活字量には当然左右されるが、現在、月4~5冊ペースで読んでいる。

 折角だから、読んだ本を記録していこうと思う。レビューはブログ書きの敷居が上がるので特に考えない。そこに時間を掛ける位なら、音楽に時間を割きたいし。

 1週間に2アクセスあるかどうかのようなブログだ。ムダに力を入れても仕方ないのだ。

音が変になる事象と解決

 なんだか鍵盤を使って弾いている時に、ドラム系の音が妙にハウリングしたような感じになるなあ、と思ったら、なんのことは無かった。

 鍵盤押すときの発音と、MOTIFESが出力したMIDIデータが、PCを介してMOTIF ESに戻り、二重発音になっていた。MOTIF ESの設定を変更し、PCを介してMOTIF ESに戻ってきたMIDIデータのみを有効にするようにし、解決。

 でもこれって、MOTIF単体で動作させるときは元に戻さないといけない。ちょっと面倒だ。もう少しやり方を考えたい。